高齢の親は子どもが家で面倒をみるべき、そんな考えは昔のことになり、現在では様々な高齢者の為の入居施設が増えている。高齢者への福祉サービスが多様化し施設が増えるということは、介護職の活躍する場も増え、仕事の内容も多様化しているということでもある。入居施設に勤務したい、夜勤も頑張って収入を得たい、そんな希望を持つ介護職のワーカーにとって、有料老人ホームへの勤務がひとつの選択肢になるのだ。

利用料金が比較的安く、基本的に終身入居が前提である特別養護老人ホームに比べて、民間が運営しており施設によっては高額な利用料がかかるかわりに手厚いサービスを提供しているのが有料老人ホームの特徴だ。こうした特徴を持つ現場なら、仕事に余裕をもって入居者ひとりひとりに向き合ったケアができることに期待している人はもいるだろう。確かに一般的には有料老人ホームは特別養護老人ホームに比べて小規模で、個室も多い。その一方で、経営者の方針によっては必ずしもその通りとは言えない場合もあるので注意したい。

介護を受けることを目的に要介護度の高い人が入居する施設や、医療体制を整えて看取りまで行う施設、自立度の高い人が住居として選ぶ健康型有料老人ホームなど、施設によって目的やサービス内容が大きく異なることも特徴である。レクリエーションに力を入れている施設やエステなどをリラクゼーションのメニューに加えているユニークな施設もあるので、事前によく調べて、自分の強みを活かせる職場を見つけよう。